医療技術部門のご案内Departments and Divisions リハビリテーションセンター

はじめに

リハビリテーション(リハ)科では、脳血管疾患リハ、運動器リハ、呼吸器リハ、心大血管疾患リハ、廃用症候群リハ、がんリハを行っております。理学療法・作業療法・言語聴覚療法の3分野をリハ科専門医2名、理学療法士(PT)12名、作業療法士(OT)8名、言語聴覚士(ST)3名、看護師1名、管理栄養士1名、事務職員1名が連携して診療を行なっております。リハ科専用の入院ベッドは有しておりません。

診療内容

  • 総合的にリハ医学分野全般を実践していますが、急性期患者さんが主な対象となります。運動機能回復のほか手術前後の呼吸器リハ、心リハ、摂食嚥下障害のリハ、がんリハ{入院のみ}、廃用症候群のリハなど内部疾患の治療にも力を入れております。入院においては整形外科に関しては週1回、リハ回診にPT、OTが同行し、その他の診療科については、1週間に1度カンファレンスを退院支援看護師、MSWを含め行い、治療に当たっています。
  • 外来においては、週1回程度の通院リハを行っております。リハの他に四肢の痙縮患者に対するボトックス治療、装具外来なども行っております。当院の整形外科は特に『手外科』を専門としており、県内外から多くの患者さんが治療に来られています。手外科分野に関してのリハは治療の一環として術前術後に拘らず関与しています。
  • 胸部、腹部手術患者さんの術前・術後及び全科の呼吸器疾患を有する患者さんに対する呼吸器リハを行っています。また、RST(呼吸ケアサポートチーム)として、呼吸器療法認定士を中心に、呼吸器疾患患者さんのラウンド等も行っています。
  • がんリハは血液内科骨髄移植後・化学療法後及び腹部外科手術後などの患者さんへ取り組みを行なっています。また、当院で実施しているがん患者さんとそのご家族を対象とした『がんサロン』にて、『がんリハ』研修を修了したセラピストによるがんリハの講義も行っています。
  • 腎不全などによる血液透析中の患者さんへのリハも開始しており、心不全など心疾患患者さんへの心リハも行っております。また、チーム医療の一環として糖尿病やCKD(慢性腎臓病)患者さんへの運動療法の講義も行っております。
  • 内部疾患を有する患者さんに対しては、理学、作業、言語聴覚療法に合わせて、適切な栄養管理を専任の管理栄養士が行っております。

特徴

リハビリテーションにおける3つの療法種別は、それぞれの診療特徴を持っています。

理学療法(PT)

理学療法とは、主に運動器疾患(骨折・外傷などによる上肢、下肢、体幹の障害)、脳血管疾患(脳梗塞・脳出血・脊髄損傷)、呼吸器疾患により運動機能等に障害を持たれた患者さんを対象とし、関節可動域練習や筋力強化練習、歩行練習などの基本的動作能力の回復を目指すもので、理学療法士が治療を行ないます。

作業療法(OT)

作業療法とは、身体または精神に障害のある者、またはそれが予測される者に対し、その主体的な生活の獲得を図るために主に作業活動を用いて、日常生活動作(更衣、排泄、家事動作など生活で行なわれる活動)を行なう上で必要となる機能の改善、応用動作能力の回復を目指すリハで、作業療法士が行ないます。作業活動とは、日常生活の諸動作や仕事、遊びなど人間に関わるすべての諸活動を表します。

言語聴覚療法(ST)

言語聴覚療法とは、コミュニケーション能力である「聴く」「話す」「書く」「読む」と言った機能、および摂食嚥下機能いわゆる「食べる」事に何らかの問題を抱えた方に行うリハであり、言語聴覚士が行います。当院でも、「言葉」や「摂食嚥下」に対する機能回復を目指しています。
また当院ではリハ科医師により摂食嚥下機能の評価として「嚥下内視鏡検査(VE)」、「嚥下造影検査(VF)」を実施しています。検査後には医師とST間で画像を見ながらカンファレンスを行い摂食嚥下機能改善の方針等を検討し、個々の患者さんに対して適切な治療プログラムを立案・実施しております。入院患者さん対象ではありますが、NST(栄養サポート)チームの一員としてNST回診に参加し、栄養面からも早期に元の生活へ復帰できるよう援助しています。

施設紹介


  • 運動療法室


  • 水治療法室


  • 心臓リハビリテーション


  • 心肺負荷試験(CPX)装置


  • 言語聴覚室


  • 装具作製室