病院紹介Hospital Introduction 院長挨拶

われわれの組織は明治天皇の「済生勅語」に始まる施薬救療を理念として、明治44年に発足した「恩賜財団済生会」が原点です。第二次大戦後、恩賜財団は解散し、社会福祉法人として再スタートを切りましたが、原点を忘れないように恩賜財団という名称を残しています。現在では、99の病院・診療所と292の福祉施設等で構成され、64000人が働く日本最大の社会福祉法人として活動しています。群馬県支部に属する群馬県済生会前橋病院は昭和18年に診療所として開設、昭和33年に入院病床を有する病院に昇格し、昭和49年に現在の上新田町に移転しました。「済生」の精神と「愛と希望」の理念に則り、地元から求められる医療福祉を提供し地域の拠点病院として活動しております｡

拠点病院の役割はさまざまです。地域の救急医療ニーズに対応するため、救急告示病院として24時間対応の救急医療体制を整えるとともに、前橋市の二次救急担当病院としての役割も果たしています。群馬県地域災害拠点病院としては、地域の災害対応・防災活動はもちろん、指定病院として大規模災害時の災害時派遣医療チーム（DMAT）活動も行っています。地域医療支援病院としては、かかりつけ医との機能的な連携を目指して病診連携・病病連携などのネットワークがより充実したものになるよう活動を続けています。

当院は、心臓カテーテル治療や骨髄移植など他院に先駆けて先進的な医療を提供してきた歴史があります。現在では群馬県がん治療連携推進病院として白血病、消化器癌を中心に、高い実績を有する手の外科・透析・心臓カテーテル・糖尿病治療など専門医療を提供するとともに、県央部唯一の緩和ケア病棟も活躍しています。また、呼吸器外科・呼吸器内科が新たに開設され、平均点では満足しない専門病院として日々進化し続けております

超高齢化社会に対応するため、「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が切れ目なく一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が急がれています。医療・介護・予防医学の分野はもちろん、きめ細やかな社会支援など、社会福祉法人として群馬県済生会前橋病院に求められる役割はさまざまです。今後も質の高い高度専門医療、福祉を提供できるよう努力してまいります。