医療技術部門のご案内Departments and Divisions 栄養科

目標

適切な栄養管理の下に、安全で美味しい食事の提供と患者さんのQOL(生活の質)の向上を図る。

スタッフ

栄養科┬管理栄養士  8名
   ├栄養士    1名
   └事務員    1名

 

栄養科は管理栄養士8名、栄養士1名、事務員1名が配置されています。管理栄養士はNST(栄養サポートチーム)専門療法士4名、日本糖尿病療養指導士3名、病態栄養認定管理栄養士2名、がん病態栄養専門管理栄養士1名、糖尿病病態栄養専門管理栄養士1名、臨床栄養師1名、静脈経腸栄養(TNT-D)管理栄養士3名、健康運動指導士1名の資格を有しています。

給食部門は一部委託(労務委託)しており、委託の人数はパートも含め、20名前後の方々が一緒に働いています。

給食管理

給食業務(調理部門)は一部委託しており、平成30年度1日平均延べ食数は558食です。日常業務はすべてコンピューター化されており、病態栄養を主体として、サイクルメニューを基本に献立を展開し、手作り・安全を信条に、季節メニューや行事食、四季折々のプレート食、また嗜好調査をもとに、患者さんの食環境に合わせた食事なども取り入れ工夫を凝らしています。 食事は個々の患者さんの身長・体重・性別・年齢・安静度に適した食事を提供しています。また月曜から金曜の昼・夕食を選択できるメニューもご用意しています(ただし食種または病態によってはそちらが優先となります)。さらに、造血幹細胞移植後の食事として無菌食、移植後食の提供、化学療法中などの食欲不振時の食事としてなでしこ食(アラカルト形式の個人対応食)の提供なども行っています。

 

また調理機器として、温冷配膳車、ガス炊飯器、真空包装機、ホットパック機、スチームコンベクション、氷水冷却機、真空冷温冷却機、微酸性電解水装置、湿温蔵庫、ブラストチラーなど、患者さんに満足のいく食事を提供するための機器を取り揃えています。

献立の一例


  • 行事食:おせち料理


  • ソフト食


  • プレート食(菜の花セット)


  • プレート食(七夕セット)

真空加熱調理の流れ

真空加熱調理した料理の一例


  • さばの味噌煮


  • 炊き合わせ


  • 切り干し大根

栄養管理


  • 昼食時ミールラウンド


  • 病棟カンファレンス


  • 地域連携学術カンファランス


  • 委託会社との給食調整会議

 

当院では管理栄養士病棟担当制をとっており、全ての入院患者さんに対し、多職種協力のもと栄養管理計画書を作成しています。各病棟担当管理栄養士が病棟を訪問し、患者さんの状態を把握し、『顔の見える栄養士』として、個々に対応できるようにしています。

医師と相談し、詳細な栄養アセスメントを行い、患者さんの病態に合わせた個別対応も積極的に実施しています。それをもとに、各病棟のカンファレンスや回診に同行し、医師・看護師・他のコメディカルスタッフとともに業務を行っています。

さらに栄養状態不良の患者さん、チームの協力が求められた患者さんにはNST(栄養サポートチーム)が介入し、チームによる医療体制の効果を発揮しています。

栄養食事指導


  • 栄養相談室での栄養食事指導


  • ベッドサイドでの食事相談


  • 病棟での集団栄養食事指導
    (糖尿病)


  • 外来透析での集団栄養食事指導
    (実演)

 

当院では、外来栄養食事指導・入院栄養食事指導・外来透析栄養食事指導など、幅広い指導を実施しています。外来ではおもに、糖尿病や脂質異常症、肥満などの生活習慣病の指導が多く、入院では各疾患に応じた指導や術前術後指導、退院時の指導などを多く行っています。食事時間が不規則、外食が多いなど食生活が乱れている方、高齢者の一人暮らしなどでバランスよく食事を摂ることが困難な方の指導など、生活環境や年齢に応じた指導も多く行っています。

 

そのおもな特徴として、

「~しなくてはいけない」などの強制的な押し付けの指導ではなく、相互的なコミュニケーションを大切にすることを心がけています。
生活習慣を変えることは本人にしかできませんが、健康問題を自らが認識し、解決するサポートをさせていただきます。
難しい説明をすることではなく、『聴く』ことを基本に、患者さんと同じ目線で共感し、患者さん個々に対応した内容で行っています。
様々な検査値に基づいた指導の観点から、数値目標を立て、その目標達成に向けてのアドバイスをしています。

 

その具体例として、糖尿病患者さんの継続的な栄養食事指導において、『聴く』ことを基本に、その患者さんの食生活の環境を把握し、その方に応じた指導媒体を用いています。その結果、自らの行動を振り返り、観察・記録(体重記録や食生活調査表など)・評価することで改善された事例などが数多くあります。
このように、患者さん自らが生活習慣における課題に気づき、健康的な食生活を自ら導き出せるように支援しています。

平成30年度の栄養食事指導件数は、外来・入院合わせ8,572件でした。また、平成24年度から新たな指導も始めています。
●集団栄養食事指導……糖尿病、減塩対象疾患、外来透析など
●糖尿病透析予防管理指導……平成30年度実績 928件/年

 

栄養指導 曜日 時間 場所
外来・入院 月曜日~金曜日 9:00~17:00 栄養相談室(C棟1F)
土曜日
(第1・3)
9:00~13:00
集団
(減塩)
火曜日
(第2・4)
15:00~16:00 循環器内科
心臓血管外科病棟 食堂(A棟2F)
集団
(糖尿病)
木曜日
(隔週)
10:30~11:30

循環器内科
心臓血管外科病棟 食堂(A棟2F)

集団
(外来透析)
月2回 13:00~14:30 透析センター 談話室(A棟3F)

NST(栄養サポートチーム)

NST(栄養サポートチーム)とは、職種の壁を越え、栄養サポートを実施する多職種の集団(チーム)です。栄養サポートとは、『基本的医療のひとつである栄養管理を、症例個々や各疾患治療に応じて適切に実施すること』を言います。当院は日本静脈経腸栄養学会認定教育施設でもあり、栄養科としてもNST専門療法士を中心に各病棟ラウンド、チームカンファレンスなどに参加し、活動を行っております。
詳しくはこちらもご覧下さい。

栄養科だより

平成24年度から毎月15日頃、栄養科だよりを発行。栄養・健康のトピックスや旬の食材、レシピなどを掲載。外来・病棟に掲示してありますので、ぜひご覧下さい。

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