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 当科では、食道がんや食道裂孔ヘルニアを中心とした食道疾患に対する外科治療を行っています。
 患者さんの状態や病気の進行度に応じて、安全で体への負担が少ない手術方法を選択しています。

 

目次

当科の特徴

 群馬県済生会前橋病院 外科では、各種専門学会の認定を受けた修練施設として、高度かつ先進的な外科治療を提供しています。
 常勤医10名によるチーム体制のもと、肝胆膵・消化管・一般外科を中心に、患者さん一人ひとりに最適な治療を実践しています。

 

 

 診療は2チーム制で行っており、全入院患者さんの情報は医師と看護師が毎朝共有しています。週1回の術前カンファレンスでは、医師全員が病態や進行度、患者さんの状態を検討し、最も適切な治療方法を選択しています。

 

 

 当科では、腹腔鏡下手術を早期に導入し、1992年から現在までに10,000例以上の実績を積み重ねてきました。
 腹腔鏡手術に起因する手術関連死は一例もなく、非常に高い安全性を維持しています。とくに、整容性と低侵襲性に優れた単孔式手術に注力しており、胆嚢摘出術においては全国でも有数の実績を有しています。

 

 

 また、当院は日本肝胆膵外科学会修練施設A施設として認定されており、高度技能指導医および高度技能専門医が在籍しています。年間90〜100例の高難度肝胆膵外科手術を実施しており、学会の基準に則った安全かつ確実な手術を提供しています。

 

 

 さらに、ロボット支援手術や最新の腹腔鏡機器を導入し、手術技術の向上とともに、次世代の外科医育成にも力を入れています。私たちは、常に患者さんにとって安心で安全な医療を提供できるよう、診療と教育の両立を目指しています。

 

臓器別診療内容

 当科では、各臓器や疾患に応じた専門的かつ安全性の高い外科治療を提供しています。
 以下の項目をクリックすると、それぞれの診療内容や手術方法、治療方針について詳しくご覧いただけます。

  • 食道裂孔ヘルニアや食道がんに対する外科治療についてご紹介します。 手術が必要となるケースや、低侵襲手術の選択について解説します。

  • 胃がんや胃GISTを中心とした治療方針、腹腔鏡下手術、ロボット支援手術、化学療法の併用など、進行度に応じた総合的な治療についてご紹介します。

  • 大腸がんに対する腹腔鏡下手術、ロボット支援下手術、進行例に対する化学療法まで幅広く対応しています。 また、直腸脱や痔の治療についても解説します。

  • 膵がん・胆管がん・十二指腸がん・肝腫瘍に対する高難度手術を専門とし、ロボット手術や集学的治療も行っています。

  • 乳腺良性疾患から乳がんに至るまで、診断から手術、術後フォローアップまで一貫した治療を提供しています。患者さんの生活や希望に寄り添った治療を心がけています。

  • 胆石症・胆嚢炎に対して、全国有数の実績を持つ単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。 術後の回復の早さと整容性にも配慮しています。

  • 鼠径ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニアに対し、腹腔鏡下手術で小さな傷・早期退院を可能にしています。

  • 虫垂炎、腸閉塞、腹膜炎などの急性疾患にも迅速かつ確実に対応しています。緊急性のある場合、夜間・休日の手術にも対応しています。

当院の実績

 当科では、消化器外科・一般外科領域を中心に、年間1,000件前後の手術を行っており、腹腔鏡・ロボット手術を積極的に導入しています。
 特に胆嚢摘出術においては、単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術(SILS)の年間手術件数が全国第1位という実績を有し、整容性・低侵襲性に優れた手術を提供しています。

1. 年間手術件数の推移(2013~2023年)

 当院の年間手術件数は安定して高水準を維持しており、以下のように推移しています。

2. 臓器別手術件数(2023年)

領域 件数(2023年) 備考

46件(うちロボット12件)

内視鏡手術・腹腔鏡・ロボット支援術含む

大腸

126件(うちロボット41件)

結腸・直腸含む

肝胆膵

102件(うちロボット13件)

高難度手術含む

胆嚢

約100件

単孔式腹腔鏡手術 全国第1位

ヘルニア

約100件

主に腹腔鏡下鼠径・腹壁瘢痕ヘルニア

虫垂

約60件

多くが腹腔鏡下

乳腺

約50件

部分切除・全摘・センチネル生検含む

 

3. ロボット支援手術について

・当院では、da Vinciシステムを導入し、以下の手術にロボット支援手術を取り入れています。
・膵頭十二指腸切除術(RPD):県内初導入施設
・膵体尾部切除術
・胃がんに対するロボット胃切除術
・直腸がんに対するロボット直腸切除術

 

・2023年は合計66件のロボット手術を施行しました。

 

引き続き、日々の診療と並行して、臨床に基づいた学術活動を重視し、地域から全国・国際レベルへの発信を継続してまいります。

4. 腹腔鏡下手術の実績

・腹腔鏡下手術は年間750件以上を占め、以下の術式で高い安全性と低侵襲性を実現しています。
・単孔式胆嚢摘出術(SILS)
・Reduced port surgeryによる大腸手術
・腹腔鏡下胃切除・膵切除・肝切除
・腹腔鏡下ヘルニア修復術(TEP/TAPP)

 

5. 特筆すべき実績

・単孔式腹腔鏡下胆嚢摘出術:全国第1位の手術件数(2023年 約100件)
・高難度肝胆膵手術:年間90〜100件以上を安定的に実施
・ロボット支援下膵頭十二指腸切除術(RPD):群馬県内で初導入し継続中

 

当院は、地域の中核医療機関として、安全で高度な外科治療を提供し続けており、患者さんに信頼される外科診療体制の構築に努めています。

当院の業績

 当科では、日々の診療に加え、学術研究や学会発表、論文執筆などの学術活動にも力を入れています。
 医療の質を高め、次世代の外科医育成に貢献するため、全国学会や国際学会での発表、専門誌への論文掲載を継続的に行っています。

1. 最近の主な学会発表(過去3年)

 

年度 学会名 演題 発表者 発表形式

2023

日本肝胆膵外科学会学術集会

ロボット支援下膵頭十二指腸切除術における右側アプローチの有用性 八木直樹 口演

2023

日本消化器外科学会学術集会

Conversion SurgeryとしてのRPDの有用性 鈴木重政 ポスター

2022

日本外科学会定期学術集会

胆嚢癌に対する化学療法後のConversion Surgeryの1例 石井教裕 口演

2022

日本内視鏡外科学会総会

胃がんに対するReduced Port Surgeryの工夫 古池俊作 口演

2021

日本大腸肛門病学会学術集会

ロボット支援下直腸切除術の導入と課題 藍原龍介 ポスター

 

2. 最近の主な論文・掲載実績(過去3年)

著者 タイトル 掲載誌

2023

Yagi N, et al.

Right Lateral Approach in Robotic Pancreaticoduodenectomy Asian J Endosc Surg

2022

Suzuki S, et al.

SILS Cholecystectomy: Safety and Outcomes Surg Today

2021

Ishii N, et al.

Outcomes of Laparoscopic Liver Resection for S7/8 HPB Surgery

 

3. 学会認定・関連施設の紹介

・当院外科は以下の学会認定施設として登録されており、専門的・体系的な外科教育・診療を行っています。 ・日本外科学会 外科専門医制度修練施設
・日本消化器外科学会 消化器外科専門医制度修練施設
・日本内視鏡外科学会 技術認定指導施設
・日本肝胆膵外科学会 高度技能医修練施設A
・日本がん治療認定医機構 認定研修施設
・日本外科感染症学会認定施設
・日本肝臓学会認定施設
・日本胆道学会認定施設
・日本膵臓学会認定施設

 

引き続き、日々の診療と並行して、臨床に基づいた学術活動を重視し、地域から全国・国際レベルへの発信を継続してまいります。

 

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